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社労士試験は試験範囲が広く、すべての科目に足切りがあるため苦手科目を作れないなど、非常に難易度の高い試験です。
そのため、初学者の方は「社労士試験に合格するためには、どのぐらい時間が必要なのだろう」と疑問を持つことが多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では社労士試験の合格に必要な勉強時間について説明します。
全体の勉強時間だけでなく、併せて「科目別の勉強時間」「勉強する順番」なども説明しますので、
この記事を読めば、社労士の合格までの時間の使い方について、具体的にイメージできるようになるはずです。
気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
なお、この記事では社労士の勉強時間について説明しますが、社労士試験の「最速合格勉強法」について、クレアールが、受験ノウハウの詰まった市販の書籍を、今だけ【0円】無料でプレゼント中です。
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社労士試験に合格するためには800時間~1,000時間の勉強時間が必要!
社労士試験に合格するための勉強時間は、「どのような勉強法に取り組むか」によって変わります。
また、「今までに法律の勉強をしたことがあるのか?」「他の国家資格で似た学習をしたことがあるのか?」といった点も、トータルの勉強時間が変わる要素です。
つまり、「○○時間に渡って試験対策をすれば社労士に合格できる」と一概に言い切ることはできません。
半年間という短い期間で合格した人がいれば、4回も5回も試験に落ちている人もいます。
以下に、取り組む勉強法別で社会保険労務士(社労士)の試験に合格する勉強時間の平均についてまとめてみました。
独学での勉強時間の平均は1,000時間程度!
独学で社会保険労務士(社労士)の試験合格を目指すに当たり、勉強時間の平均は1,000時間程度です。
参考まで、他の難関資格の勉強時間は次のとおり。
- 弁護士(予備試験):6,000時間
- 司法書士:3,000時間
- 税理士:2,500時間
- 不動産鑑定士:2,000時間
- 中小企業診断士:1,000~1,200時間
- 宅地建物取引主任者(宅建):400時間
司法書士試験の勉強時間は約3,000時間、税理士試験の勉強時間は約2,500時間と考えられていますので、それらに比べれば社会保険労務士(社労士)は短い時間で合格を目指せます。
独学は金銭的な負担を抑えられたりマイペースで学習できたりするのが大きな強みですね。
※独学で社会保険労務士(社労士)の試験対策をするメリットとデメリットはこちら!
しかし、トータルで1,000時間の勉強時間を確保するのは並大抵のことではありません。
初学者で「半年間で社会保険労務士(社労士)の合格を目指そう!」と考えている方はいますが、3月から勉強をスタートしたとしても8月の試験までに、1日5時間以上の勉強時間を確保する必要があります。
土日や大型連休に集中して勉強すればもう少し平日の勉強時間を減らせますが、そうは言っても、普通に働いている人に「平日に毎日4~5時間の勉強」というのは現実的ではありまんよね。
それに加えて、「1,000時間の勉強をすれば確実に社会保険労務士(社労士)の試験に合格できる」と言い切れるわけではなく、何度も受験して落ちている方はいます。
つまり、独学で社会保険労務士(社労士)の合格を目指すのであれば、
- 「働きながらであれば、最低でも1年は必要」
- 「出来れば、2年間をかけてじっくりと取り組む」
とゆとりを持ったて考えた方が良いでしょう。
社労士試験は、焦って取り組んで何とかなる試験ではありません。
以上のように、社労士は準備期間を長く要する資格試験ですので、問題を解く時間を増やして実践力を身につけたり会社の通勤時間などのスキマ時間を有効活用したりしてください。
スクールへの通学や通信講座は勉強時間の平均が独学よりも短くなる!
独学で社会保険労務士(社労士)の試験勉強をするより、スクール(予備校)へ通学したり、通信講座を活用したほうが、勉強時間の平均は短縮されます。
たとえば、オンライン通信教育のフォーサイトでは、最低500時間以上の学習で社会保険労務士(社労士)の合格を目指すカリキュラムが組まれていました。
500時間というのは、かなり圧縮しているイメージがありますが、他社の講座においても、目安時間を800時間程度で考え、カリキュラムを作っているところが多いので、「通学や通信講座の目安は800時間」と考えておけば良いでしょう。
なぜスクールへの通学や通信講座で、社会保険労務士(社労士)の勉強時間を短くできるのかいくつかの理由を見ていきましょう。
- 既に今までのノウハウで培ってきたカリキュラムがあるため、参考書やテキスト選びに余計な時間をかけずに済む
- 直接講義を聞いたり動画講義を見たりすることで、理解度を深めるまでの時間を大幅に短縮できる
- 正しい知識を持った講師にわからない部分を質問して効率の良い学習ができる
- 社会保険労務士(社労士)の試験合格までを徹底サポートしてくれるため、やる気やモチベーションが上がりやすい
社労士試験で合格を目指すには、勉強時間が多ければ多いほど良いのは間違いありません。
しかし、ダラダラと学習を継続しても全く意味がなく、独学の場合は途中で挫折したりモチベーションが下がったりして勉強に身が入らないこともありますね。
一方で社会保険労務士(社労士)のカリキュラムが用意されたスクールや通信講座では、実績のある講師の講義を聞くことができるのが大きなメリットです。
直接授業を受けるにしても動画を視聴するにしても、自分で基本書や参考書を読む方法とは違って遥かにわかりやすい工夫がなされています。
徹底したアフターフォローやサポートに力を入れているところもありますので、その結果、モチベーションが上がれば社労士の試験勉強の時間を短縮できるわけです。
社労士は難易度の高い試験ですが、5年も6年もかかるものではありません。
スクールへの通学や通信講座を利用してしっかりと勉強時間を確保していれば、社会人でも仕事と両立しながら1年で社会保険労務士(社労士)の資格を取得できるでしょう。
社労士の科目ごとの勉強時間する順番は?
社労士の科目ごとの勉強する順番
社労士の試験科目は以下のとおり、全部で10科目あります。
- 労働基準法:労働時間や賃金の支払いなど、企業が守るべき労働条件の最低基準について定められている法律
- 労働安全衛生法:職場の安全性や衛生の確保、災害防止施策の形成について定められた法律
- 労働者災害補償保険法:仕事や通勤時に引き起こされるケガや病気、働けない間の賃金について定めた法律
- 雇用保険法:失業期間中の生活保障の給付や失業の防止の施策について定められた法律
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律:労災保険と雇用保険の保険料の算定方法や納付の手続き、事業主が行うべき事務手続きに関する法律
- 労務管理その他の労働に関する一般常識:従業員の効率的管理を考察する労務管理や労働に関する法令から問題が出題される
- 健康保険法:民間企業の会社員や扶養者を対象とした医療保険制度で、出産や死亡に対して現金を支給することについても定めた法律
- 国民年金法:全ての国民を対象に高齢や障害状態になった際の生活保障、死亡後の遺族の生活保障を年金で行っていく点について定めた法律
- 厚生年金保険法:民間のサラリーマンやOLを中心に「老齢」「障害」「死亡」の所得保障を年金で補うことについて定めた法律
- 社会保険に関する一般常識:医療保険や年金制度の動向、社会保険に関する法令から問題が出題される
市販のテキストを見ても、上記の順番で記載されていることが一般的です。
つまり、上記が、社労士の科目ごとの勉強順の正解となります。
社労士の科目ごとの勉強する順番 解説
上記のような順番で社労士の試験科目を勉強する理由については、以下のとおりです。
- まず、すべての労働法令・社会保険法令の基本となる「労働基準法」を学ぶ
- 労働安全衛生法は、元々労働基準法から枝分かれした法律であり、労働基準法に続いて学ぶ
- 労働関係法令の各論である労災法・雇用保険法を学ぶ
- 労災法と雇用保険法の保険料徴収部分のみ抜き出した徴収法を学ぶ
- 労働関係法令の最後に、その他多くの事項を含む労務管理他一般常識を学ぶ
- 労働関係法令の関連が一通り終わった後、社会保険法令の中で歴史の長い健康保険法を学ぶ
- 年金は基本となる国保→厚生の順に学ぶ
- 最後に社会保険の一般常識を学ぶ
社会保険労務士(社労士)と行政書士の資格を勉強時間で比較してみた
以下では、社会保険労務士(社労士)と行政書士の資格を取得するに当たり、どのくらいの勉強時間がかかるのか比較してみました。
- 社会保険労務士(社労士)の試験に合格するには平均800時間~1,000時間
- 行政書士の試験に合格するには平均500時間~800時間
行政書士も社会保険労務士(社労士)と同じように、「独学なのか?」「スクールに通学するのか?」「通信講座を利用するのか?」と勉強法で勉強時間の目安は変わります。
単純に比較するのは難しいのですが、行政書士の方が短い時間で合格できる計算です。
次に社会保険労務士(社労士)と行政書士の試験を合格率で比較してみましょう。
平成26年度:9.3%
平成27年度:2.6%
平成28年度:4.4%
平成29年度:6.8%
平成30年度:6.3%
平成26年度:8.27%
平成27年度:13.1%
平成28年度:9.95%
平成29年度:15.7%
平成30年度:12.7%
年度によって変わるものの、行政書士の方が社会保険労務士(社労士)よりも合格率が高くなっています。
どちらも難関の資格なのは一緒でも、行政書士の方が比較的受かりやすいわけですね。
現在では社会保険労務士(社労士)と行政書士の2つの資格を保有するダブルライセンスの方が増えました。
それは2つの資格の相互作用性が非常に高く、独立開業や営業戦略に役立てられる部分があるからです。
もちろん、トータルの勉強時間が長くなって大変なのですが、将来のために社会保険労務士(社労士)と行政書士のダブルライセンスを目指してみてはいかがでしょうか。
※社労士のダブルライセンスについては、下記記事も参考にしてください。
社会保険労務士(社労士)の合格までの勉強時間が長くなるのは難易度が高いのが理由!
1,000時間くらいの勉強時間が必要だと聞き、「社会保険労務士(社労士)に合格するのは大変だな~」と感じた方はいませんか?
上記でも説明したように、関連する資格の行政書士と比べてみると社会保険労務士(社労士)の方が長い勉強時間の確保が必要です。
独学での合格が不可能ではありませんが、「社会保険労務士(社労士)は難易度の高い資格」と心得ておいた方が良いでしょう。
以下では、社会保険労務士(社労士)の試験の難易度が高い理由をまとめてみました。
- 労働基準法や社会保険を中心に試験範囲が広い
- 試験の問題数が多い(試験時間は290分)
- 自学自習の時間の確保が難しい(年齢層のボリュームゾーンは30代~40代)
試験の難易度が高くなればなるほど、合格するまでに長い勉強時間を要するのは当然ですよね。
※社会保険労務士(社労士)の試験の難易度については、こちらのページでも解説しています。
合格率の低さも社会保険労務士(社労士)の難易度の高さを表していますが、自分に合う方法で学習を継続していれば決して合格は不可能ではありません。
社会保険労務士(社労士)の試験は最短で何時間の勉強で合格できる?
「社会保険労務士(社労士)の試験は最短で何時間くらいの勉強で合格できるのか?」と疑問に思っている方は多いのではないでしょうか。
個人のブログを見ていると、3ヵ月500時間で社会保険労務士(社労士)に合格したとの体験談があります。
勉強の期間は短ければ短いほど良いと考えるのは当然ですが、3ヵ月で500時間というペースはかなりハードルが高いですよ。
5月から勉強を始めたと仮定すると、1日に次の勉強時間を確保しないといけません。
- 5月は1日5時間×31日=155時間
- 6月は1日5時間×30日=150時間
- 7月は1日5時間×31日=155時間
- 8月の試験日までに残りの40時間
最大の目標は社会保険労務士(社労士)の試験合格ですので、勉強開始は前年の9月がおすすめです。
1年間の学習期間を確保すれば、独学でも通信講座でも無理のないスケジュールで勉強できます。
社会保険労務士(社労士)の合格に1,000時間の勉強が必要だと仮定すると、1日当たり約2.8時間の勉強でOKです。
土日の休みを上手く利用して学習に費やしていれば、平日の負担を抑えられます。
1年間での合格は最短とは言えませんが、ある程度はゆとりをもって社会保険労務士(社労士)の合格を目指しましょう。
勉強時間の確保が難しい社会人には社会保険労務士(社労士)の通信講座がおすすめ!
平日は仕事で働いている社会人の場合、1日に平均して約2.8時間の勉強時間を確保するのは決して簡単ではありません。
かと言って勉強時間を減らして合格できるほど社会保険労務士(社労士)の試験は甘くありませんので、通信講座の利用をおすすめです。
勉強時間の確保が難しい社会人が社労士を取得するために、なぜ通信講座が合っているのか、いくつかの理由を見ていきましょう。
- 社会保険労務士(社労士)に合格するためのカリキュラムが組まれている
- 電車の待ち時間や職場の休憩時間を利用し、スマホでサっと勉強できる
- 自分の好きな時間に好きなペースで学習を継続できる
- スクールとは違ってわざわざ実際の学校に通学する手間を省ける
普段は仕事で忙しい社会人が定期的に資格のスクールに通い、社会保険労務士(社労士)の合格を目指すのはハードルが高いですよね。
長く続けられなければ意味がありませんので、マイペースで無理なく勉強して社会保険労務士(社労士)の試験対策ができる通信講座を利用してみてください。
まとめ
社会保険労務士(社労士)の合格で必要な勉強時間の平均や目安についておわかり頂けたでしょうか?
独学だと平均して1,000時間、スクールへの通学や通信講座では800時間程度で社会保険労務士(社労士)の合格を目指せます。
しかし、あくまでもこれは目安ですので、「○○○時間の勉強時間を確保すれば絶対に合格できる」と言い切れるわけではありません。
なるべく短い期間で社会保険労務士(社労士)の試験に合格するには、効率良く勉強したりモチベーションを維持したりする対策も必要だと心得ておいてください。
■
社労士の試験制度や試験対策・勉強法などは、下記も参考にしてください。
<試験制度 総合>
<データや統計など>
<試験対策・勉強法(総合)>
<おすすめテキスト・問題集など>
<科目別 試験対策・勉強法>
- 労働基準法【人気!】
- 労働安全衛生法
- 労災保険法
- 雇用保険法
- 労働保険徴収法
- 労働に関する一般常識
- 健康保険法【人気!】
- 国民年金法【人気!】
- 厚生年金保険法【人気!】
- 社会保険に関する一般常識
この記事の監修者 | |
氏名 | 西俊明 |
保有資格 | 中小企業診断士 , 宅地建物取引士 , 2級FP技能士 |
所属 | 合同会社ライトサポートアンドコミュニケーション |