社労士試験

社労士の労一(労務管理の一般常識~労務管理その他の労働に関する一般常識)の出題傾向や勉強方法は?

社労士 労務管理その他の労働に関する一般常識

社会保険労務士(社労士)の試験科目の中でも、労働基準法国民年金法は重要な分野です。

これらの分野と比較してみると、労務管理その他の労働に関する一般常識は大きな柱だとは言えません。

実際に社会保険労務士(社労士)の参考書や合格ノウハウ本を見てみると、労務管理その他の労働に関する一般常識について素通りされているケースが多々ありますね。

難易度もかなり高いのですが、労務管理その他の労働に関する一般常識は他の科目と同じくらいの問題数と配点が与えられているため、軽視することはできません。

このページでは、社会保険労務士(社労士)の試験科目の労務管理その他の労働に関する一般常識について詳しくまとめていますので、興味のある方は是非チェックしてみてください。

社会保険労務士(社労士)の試験科目!労務管理その他の労働に関する一般常識の内容は?

社会保険労務士(社労士)の試験科目の労務管理その他の労働に関する一般常識は、世間一般での常識が問われるわけではありません。

あくまでも労務や人事・雇用の分野で把握しておくべき法律の知識や最近の傾向、労務管理と労働関係における一般常識問題が社会保険労務士(社労士)の試験では出題されます。

内容や試験範囲が膨大すぎることが、「労務管理その他の労働に関する一般常識の対策が難しい」と言われている大きな理由です。

以下では、労務管理その他の労働に関する一般常識の大まかな内容をいくつか紹介していきます。

  • 労働契約法:労働者の保護を図りながら個別の労働関係の安定に資することを目的とした法律
  • 最低賃金法:昭和34年に労働基準法から独立する形で誕生した法律
  • 職業安定法:労働者の募集や職業紹介等の基本ルール、民間企業が職業紹介事業に参入する際の規制に関する法律
  • 労働者派遣法:派遣労働者の権利を守って常用代替を防止するために作られた法律
  • 育児介護休業法:職業生活と家庭生活の両立を目的に作られた法律
  • 男女雇用機会均等法:労働者が性別により差別されることなく働いて能力を十分に発揮できる環境を整備する目的で作られた法律
  • 労働組合法:「団結権」「団体交渉権」「団体行動権」の労働3権に基づいて労働者の地位の向上を目的とした法律

労務管理その他の労働に関する一般常識の科目では、非常に広い分野から試験に出題されます。

時には社会調査の知識も問われますので、出題範囲に限りがないのが厄介なポイントです。

社会保険労務士(社労士)の試験科目!労務管理その他の労働に関する一般常識の出題傾向は?

労務管理その他の労働に関する一般常識の試験対策において、細かい部分まで踏み込んだ勉強は得策とは言えません。

捨て科目にすることはできませんが、他の分野が疎かになれば社会保険労務士(社労士)の試験合格は遠のきますね。

そこで、社会保険労務士(社労士)の試験科目の労務管理その他の労働に関する一般常識は、出題傾向の把握が最も大事です。

試験範囲が膨大ながらも、例年狙われやすいポイントや押さえておくべきポイントに絞って勉強を積み重ねていれば、社会保険労務士(社労士)本番の社会保険労務士(社労士)の試験で得点できます。

労務管理その他の労働に関する一般常識を大きくわけると次の3つです。

  • 会社と労働者の関係について定められた「労働関係諸法令」
  • 労働市場の働きを経済学の視点から研究する「労働経済」
  • 組織が従業員に対して行う管理活動の「人事労務管理」

参考書やテキストに載っているような基本的な内容は、全て社会保険労務士(社労士)の試験の頻出分野です。

例えば、「労働組合法」「労働契約法」「男女雇用機会均等法」「職業安定法」「最低賃金法」「労働者派遣法」は概略だけでも知っておいた方が良いでしょう。

法改正は狙われやすいポイントですので、今までは義務がなかった精神障害者の雇用に関する内容も頭に入れておいた方が良さそうです。

また、労務管理その他の労働に関する一般常識の出題傾向を探るに当たり、予備校の短期講座が役立ちます。

他の社会保険労務士(社労士)の試験科目とは違って、労務管理その他の労働に関する一般常識は広く浅く学習する必要がありますので、何を重視すれば良いのかわからない人は予備校の短期講座を利用してみてください。

独学よりも費用がかさむ代わりに、労務管理その他の労働に関する一般常識を得点源にする試験対策ができます。

社会保険労務士(社労士)の試験科目!労務管理その他の労働に関する一般常識の勉強法はこれだ!

社会保険労務士(社労士)の試験で、労務管理その他の労働に関する一般常識は次の問題数が出題されます。

  • 択一式試験は例年5問(社一と合わせて10問)
  • 選択式試験は例年1問(空欄が5つ)

労務管理その他の労働に関する一般常識の配点は高いのですが、試験範囲も膨大ですので、高得点を取るのではなく落とされないための勉強をすべきです。

ここでは社会保険労務士(社労士)の試験科目の労務管理その他の労働に関する一般常識をどうやって対策すれば良いのか、正しい勉強法を解説していきます。

遅くとも6月から勉強を開始する

社会保険労務士(社労士)の試験勉強は、主要科目から取り組むのがポイントです。

労務管理その他の労働に関する一般常識は、主要科目の学習が一通り終わった段階で取り組んでも問題ありません。

しかし、あまりにも勉強の開始時期が遅すぎると、「労務管理その他の労働に関する一般常識の対策が終わらない…」と試験直前に焦ることが多々あります。

そのため、労務管理その他の労働に関する一般常識の試験勉強は、遅くとも6月くらいからは勉強を開始しましょう。

「まだ社会保険労務士(社労士)の主要科目が不安」という方は、労務管理その他の労働に関する一般常識と並行して勉強してもOKです。

6月から勉強を始めて7月辺りに実施される模擬試験で実力を試せば、現状の知識量の確認や新たな内容のインプットができます。

十分に勉強の時間を確保できれば、労務管理その他の労働に関する一般常識の試験対策が間に合わないことはありません。

厚生労働白書と労働経済白書を使う

社会保険労務士(社労士)の労務管理その他の労働に関する一般常識の試験対策において、厚生労働白書と労働経済白書が役立ちます。

厚生労働白書と労働経済白書がどのような構成の報告書なのか簡単に見ていきましょう。

<厚生労働白書>

第1部:厚生労働行政分野の特定のテーマに関わる現状分析と施策の紹介
第2部:厚生労働省が様々な政策課題にどう対応しているかの年次報告

<労働経済白書>

第1部:労働経済の推移と特徴
第2部:年度ごとの特定テーマに関わる分析と政府の取り組み状況

社会保険労務士(社労士)の受験年度の白書を中心に、頻出テーマを把握して近年の動向を探るのが効率の良い勉強法ですね。

労務管理その他の労働に関する一般常識では、「失業率」「有効求人倍率」「障害者雇用率」「正規・非正規の動向」「賃金」といったキーワードが頻出します。

択一式試験に関しては、普通に勉強して知識を頭に入れていれば基準点割れする心配はありません。

選択式試験の対策を行う

社会保険労務士(社労士)の試験の労務管理その他の労働に関する一般常識では、選択式試験が厄介なポイントです。

「法令分野の目的条文」「理念条文」「責務条文」が出題されることがありますので、重要な語句に気を配りながらしっかりと条文を読み込みましょう。

予備校が実施する白書対策講座を利用すると、効率良く労務管理その他の労働に関する一般常識の選択式試験の対策ができます。

それでも所見の問題は出題されるため、日頃から厚生労働省が力を入れている施策を知っておくのも大事です。

過去問で出題傾向を掴む

労務管理その他の労働に関する一般常識は出題範囲が広いため、「過去問を使った勉強法に意味はないのでは?」とイメージしている方は少なくありません。

しかし、社会保険労務士(社労士)の他の試験科目と一緒で、労務管理その他の労働に関する一般常識も過去問を繰り返し解くことで出題傾向を掴めます。

社会保険労務士(社労士)の試験では労働に縁の深い法令があれこれと取り上げられて、労務管理その他の労働に関する一般常識の問題が作られています。

つまり、過去問を洗いざらいチェックする勉強法は本番の試験で得点を取る上で欠かせません。

過去問を解いてわからない部分がある場合は、参考書やテキストに戻って復習しましょう。

まとめ

社会保険労務士(社労士)の試験において、労務管理その他の労働に関する一般常識は鬼門の科目です。

出題範囲が広くてどの問題が試験に出るのかわからないため、大半の社会保険労務士(社労士)の受験生が苦労していますね。

しかし、「最初から得点できないと諦めない」「完璧を目指さずに落とされないための勉強をする」という2つを意識していれば、労務管理その他の労働に関する一般常識の対策は不可能ではありません。

過去問で出題傾向を掴んだり労働経済白書で近年の動向を探ったりする勉強法で得点できますので、社会保険労務士(社労士)の合格を目指している方は頑張ってチャレンジしてみてください。